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大東文化大学法学部政治学科教授小倉いずみのホームページです。

Izumi Ogura

Professor of English
Department of Political Science
Daito Bunka University

** Academic Achievement **   

アメリカの都市(続き)Cities and towns

マサチューセッツ州コンコードにあるウォールデン湖

地図

アメリカ合衆国の都市(続き)
ウォールデン湖  Walden(『ソローとアメリカ精神――米文学の源流を求めて』の表紙に使用した写真)
 研究対象であるアメリカ合衆国北東部の古い町コンコードには、ウォールデン湖と呼ばれる小さな湖があります。 ここにヘンリー・デヴィッド・ソローが1845年7月4日の独立記念日から2年2月2日間、小屋を建てて質素に暮らしました。現在も、ほとんど変わることなく、残されています。
 周囲は3キロメートルほどの湖で、入り口は人々が泳げるようになっています。遠浅で、湖は安全ですので、大変人気があります。写真はウォールデン湖の透明な水面です。周辺の木々が森のようになっていますが、湖のまわりはトレイルと呼ばれていて、私たちが歩けるように整備されています。木々は白樺がほとんどなので、雑草はなく、すっきりとしたトレイルです。約一時間ほどで一周できます
 写真で見ると、森から直接湖に落ちているような感じがしますが、森と湖の間は砂地になっています。サラサラとした砂ですが、小さな石もあり、水位が下がると歩くことができます。ニューイングランドはこのような湖が多く、豊かな水がで湧き出たり、小川から流れ込んだり、とても透き通ったきれいな水です。
 コンコード駅からウォールデン湖まではかなり距離がありますので、できれば車でウォールデン湖に行き、駐車場に止めて、湖のまわりを歩くことをお勧めします。車を使用しない場合は、市内に宿泊して歩けば遠くはありません。
 写真は2011年8月29日に、ハリケーン・アイリーンが去った翌日に撮影しました。白樺の木がトレイルの途中で倒れていましたが、晴れわたった空と木々の美しい緑が印象的でした。2012年10月に出版したソロー学会会員による『ソローとアメリカ精神――米文学の源流を求めて』の表紙にこの写真を使用しています。とても美しい映像ですが、普通のデジタル・カメラで撮影したものです。

レキシントン
独立戦争のもう一つの舞台となったタウンです。コンコードは、文学で有名ですが、レキシントンは歴史で有名な場所です。1775年4月、コンコードにあったマサチューセッツ植民地の弾薬庫を手に入れようとした英国軍が、ボストンから海路で進軍しました。コンコードのノース・ブリッジで植民地のミニットマンと戦った後に、ボストンに帰る途中のレキシントンで、英国軍は植民地の市民軍に攻撃されました。当時の戦場は、現在レキシントンのタウン・センターです。ここには、ミニットマン像や独立戦争の記念碑があります。

CEO
左の写真はレキシントン・グリーンにあるミニットマン像です。コンコードのノース・ブリッジのミニットマン像と少し印象が違います。がっしりとした体格の市民軍です。
(写真は2011年8月に撮影しました)


ニューヨークからボストン市内へ、ボストン市内からコンコードへのアクセス

鉄道の場合

2012年4月から、成田からボストンまで日本航空の直行便が飛んでいます。以前は、ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港からボストンのローガン空港まで乗り換えていかなくてはなりませんでしたので、とても便利になりました。ローガン空港は、市内へのアクセスが近い空港です。タクシーに乗ると、40ドルくらいで市内に入ることができます。空港からデッド・ウィリアムズ・トンネルと呼ばれる自動車専用のトンネルを通ります。テッド・ウィリアムズは、ボストン・レッドソックスの選手で、4割打者でした。彼の打率4割は現在も破られていません。このウィリアムズ・トンネルを通ると、サウス・エンドと呼ばれるボストンの中心部の南に出ます。
 市内のホテルはバックベイと呼ばれる地域に集中しています。現在のコプリー・スクエアは植民地時代はタウンの後ろにある(バック)湾(ベイ)でした。19世紀に大規模な埋め立てが行われ、対岸と陸続きになりました。現在は人々が多く集まるボストンの中心街が海であったことは知られていません。でも19世紀に多くの杭が打たれて、現在も深く掘ると大木が出てくるそうです。でも東京駅も昔は海だったことを考えれば、ボストンも同じような成り立ちでも不思議ではありません。
 ニューヨークからアムトラックで移動する場合は、バックベイで下車するとホテルが近くなります。コプリー・スクエアにはホテルが集中しているので、スーツケースを持ち歩いて列車に乗ることができます。ニューヨークからボストンまで約5時間ですから、空港に行って飛行機に乗る時間を考えれば長い時間ではありません。アムトラックの中はWi-Fiが無料で利用できます。インターネットやメールを自由に使えるので、便利です。
 ボストン市内からコンコードまでは、ノース・ステーションから鉄道で行きます。コンコードまで約20キロです。しかし、コンコード駅周辺には、タクシーがないので、駅からタウン・センターまで歩かなくてはなりません。コンコードには、史跡が多くありますので、一日ではすべてを見ることができません。
 時間に制限がある場合は、ボストンのローガン空港から直接コンコードに車で行き、コロニアル・インというホテルに泊まります。数日泊まれば、エマソン・ハウスなどは歩いて行けます。コロニアル・インは由緒ある古いホテルで、コンコードを訪れる人のあこがれのホテルです。

車でコンコードに行く場合

予算に余裕があったら、タクシーを一日チャーターすると、コンコードはすべて見ることができます。ボストンのエージェントに依頼すると半日で300ドルくらいですが、体力に自信がない時は、お勧めします。市内のタクシー運転手がアメリカ人ならば、もっと安くチャーターできます。最近はボストンの運転手さんは外国人が多いので、市内は運転できても、コンコードは無理です。車をチャーターすると、帰りも不安がないので、アメリカ独立戦争のもう一つの史跡であるレキシントンも訪れることができます。レキシントンは鉄道の駅から遠いので、まず歩くことはできませんので、車をチャーターしたり、レンタカーしたら、ぜひいらしてください。一度車をチャーターすると、翌年も安心して乗ることができるので、短期間でリサーチを終えなくてはならない場合はおすすめです。

地図


写真は2015年8月21日に撮影したウォールデン湖です。午前中に雨が降った後に撮影しましたので、少し暗いですが、上にある写真と比較するとウォールデン湖のいろいろな姿が理解できます。実際は空が明るいのです。

CEO
左の写真はウォールデン湖の駐車場の隣にあるヘンリー・ソローの小屋の複製です。実際にソローが小屋を建てた場所には小屋はありませんので、同じサイズに復元されたものです。ソローの像の彫刻もあります。
 小屋は昼間はオープンされているので、中に入ることができます。6畳間くらいの大きさですが、暖炉もあり、書斎のテーブルもあります。夏の間ウォールデン湖は水遊びをする人が来ますので、駐車場は満車です。
(写真は2015年8月21日に撮影しました)


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